大手キャリアからMVNOの格安SIMに、MNPで乗り換える時に問題の1つとしてあがるのが、今のキャリアメールアドレスが使えなくなることです。これは、乗り換え先がMVNOに限らず、auからドコモに乗り換えなど、大手キャリア間でも同じことが言えます。
「MNPする=メールアドレスの変更」ということは仕方がないことですが、メールアドレスによる連絡をやり取りして場合は、変更したことをご家族や友人または会社などに伝える必要があります。ただ、何十件、何百件という場合は、1件ずつ伝える方法ではかなりの労力と時間がかかり、とてもやる気になれないと思います。
ここでは、新しいメールアドレスの取得して、簡単に変更通知する方法を説明していきます。
そもそも、なぜメールアドレスが使えなくなるのか?
docomoは「~@docomo.ne.jp」、auのは、「~@ezweb.ne.jp」、SoftBankは、「~@softbank.ne.jp」または「~@i.softbank.jp(iPhone用)」など、メールアドレスを使っていると思います。
このメールアドレスは、キャリアでISP契約(インターネット接続サービス)をしていることで、与えられたメールアドレスを使えるようになります。なので、MNPするということは、今まで契約していたキャリアを解約して、新しいキャリアと契約するので、解約するキャリアのメールアドレスが使えなくなります。
また、仮に大手キャリアにMNPする場合は、新しいキャリアのメールアドレスを与えられるため、以前のキャリアメールアドレスが使えなくなっても、メールアドレスを失うわけではありません。しかし、MVNOの格安SIMにMNPする場合は、ほとんどがメールアドレスを提供していません。なので、フリーメールサービスを利用して、新しいメールアドレスを取得して使うことをおすすめします。
MNPをしてもメールアドレス変更がいらないフリーメールを使う
GmailやYahooメールなどを利用する
MNPをして、キャリアを乗り換える度にメールアドレスも替わってしまうのは、どうしようもないことですが、Googleが提供しているGmailや、Yahoo!JAPANが提供しているYahooメールなどのサービスを使えば、キャリアに依存しないので自ら変更をしない限り、変更を通知をする必要がなくなります。
このGmailやYahooメールは、フリーメールサービスといい、提供元の各サイトから登録すれば無料でメールアドレスを取得でき、使えるようになります。
GmailやYahooメールを使うメリット
例えば、スマホが壊れたり電池切れなどで使えなくなった時には、家族や友人などの別のスマホやタブレット、パソコンからGmailなどにログインして、メールを使うことができます。
メール送信や、受信メールの閲覧など、今までと同じようにでき、別の端末で行ったことをいつものスマホで確認することもできます。Gmailなどで送信したメールや受信したメールなどは、スマホなど端末の内部にデータがあるわけではなくて、各社のメールサーバーといわれる、メールの送受信を管理するコンピューターの場所にあります。なので、別のスマホなどから利用することができるのです。
新しいメールアドレスをメールでまとめて送信して通知する
GmailやYahooメールなど、新しく取得したメールアドレスの変更を通知するには、メールの「Bcc」機能を活用してまとめて送信することができます。
Bccは、「ブラインド・カーボン・コピー」の略です。複数の人に同じ内容のメールを送る時に入力します。Bccに似た機能で、Cc(カーボン・コピー)があります。
メールの送信先をBccに入力することで、Bccに入力したメールアドレスの受取人は、誰に送られたか分からない状態で届きます。仮にCcを使った場合は、受取人以外に送られたメールアドレスが届いたメールに表示されます。ですので、送信先の相手同士が友人や家族であれば、気にすることはないと思いますが、他人同士になると情報漏洩になりますので、機能を理解して誤入力には十分に注意する必要があります。
また、主送信先のToを空欄でBccのみに送信先を入力してメールを送った場合、迷惑メールと識別されてしまう場合があります。そのようなことを防ぐには、Toに自分のメールアドレスを入力することがベストです。送信元と送信先メールアドレスが同じでもメールは送信することができます。
Bccを使ったメール作成の流れ
- Toに自分のメールアドレスを入力
- Bccに変更を通知する相手のメールアドレス入力(複数入力)
- 本文にメールアドレスが変更になった内容を入力
このように、1件ずつ送信するのではなく、まとめて送信することで簡単に通知できます。しかし、メールアプリによってはBccの入力の時に、送信先のメールアドレスを複数選択できないタイプだと、送信は簡単でも送信準備に手間を感じるかもしれないです。
アプリを使ってもっと簡単に通知する
iPhoneやAndroidスマホには便利なアプリがありますので、アプリを使って一斉送信(グループ送信)します。
では、実際にAndroidアプリの「電話帳A+」を使った方法を紹介します。iPhone版の「連絡先SS」もほぼ手順は同じなので参考にしてください。
電話帳A+のアプリでグループ送信
まず、アプリをタップして起動します。今回は「お気に入り」のグループ分けを対象として進めますので、「お気に入り」をタップします。
「お気に入り」のグループが表示されたら、画面下か右上にあるメールアイコン(メールボタン)をタップします。
グループメールが表示されたら、右上にあるメニューアイコン(メニューボタン)をタップします。
表示されたメニューの「全てBcc」をタップします。
「To」で設定されていたのが「Bcc」に切り替わったら、画面下の「送信アイコン(紙飛行機ボタン)」をタップします。
今回は、メール送信に使うGmailアプリを選択します。
すると、先ほどのグループのメールアドレスが、「Bcc」に全て入力されてます。あとは、「To」に自分のメールアドレスを入力し、本文にメールアドレスを変更の内容を入力し送信すれば完了です。
またグループ分けは、グループ分けする対象をロングタップしたまま指定のグループに移動するだけで簡単にグループ分けできます。さらに、複数のグループに属すこともできます。
Bccを使った一斉送信の注意すること
送信相手がキャリアのメールアドレスではない
キャリアのメールアドレスではなく、フリーメールなどに送信する場合は、「Bccのメールは受信しない」設定にされているとメールが届けれず、伝わらない可能性があります。
一斉送信数が多すぎると規制がかかる場合も
Bccで一斉配信を行うと「failure notice」や「MAILER-DAEMON」といったエラーメッセージが返ってくることがあります。これは、メールアドレスが間違っているわけではなく、メールの受け取り側(プロバイダ・キャリア)に受信を拒否されていることになります。
迷惑メールとBccの一斉送信の仕様が似ているため、送信数が多いと受信元のプロバイダやキャリアは、“このメールは迷惑メール業者の仕業による、迷惑メールの大量配信だ!”と判定し、受信をブロックするのです。
エラーメッセージが返ってきた場合は、メールが届いていないので、Toで1件ずつ頑張って送りましょう。
メールアドレスの変更を簡単に通知する方法のまとめ
メールアドレスの変更通知や、フリーメールの利用を話しましたが、いかがでしたでしょうか。
今では、LINEなどのSNSアプリでメッセージのやり取りが定番になり、メールの使う人が減少していますが、メールアドレスを必要になる時はあるので、最低でも1つは持っておきましょう。
こちらの記事の方法を活用して、MNPする時の手間を少しでも楽にできれば嬉しく思います。