docomo回線(ドコモ系)の格安SIMでデータ専用SIMを選ぶ時には、「SMS付き」と「SMSなし」の2つのタイプがあり、どちらかを選択する場面があります。
「SMS付き」を選んだ場合、120円~200円程度ですが別料金がかかり、よくわからないままとりあえずでは選べないと思います。
この記事では、SMSの機能とSMS付きにすることで得られる3つのメリットを、分かりやすく説明していきたいと思います!
そもそも「SMS」って何?
SMSとは、「Short Message Service(ショートメッセージサービス)」の頭文字を取った略で、携帯電話同士で電話番号を宛先に指定して、全角で70文字前後の短いテキストを送受信できるサービスのことです。
例えば、スマホ同士ならLINEやFacebookMessengerなどのSNSを使いメッセージでやり取りできますが、ガラケーでSNSが利用できないとか、メールアドレスが分からない相手に対して、電話番号を宛先にしてメールのようにメッセージを送信することが可能です。
SMSの利用には料金がかかる
基本的には、メッセージの受信は無料です。一方、メッセージの送信は70文字前後ごとに3円の送信料(通話料扱い)がかかります。ちなみに、宛先が海外など国際SMSの場合は100円ずつ加算されます。
データ専用SIMのSMS付きにする3つのメリット
SMSの機能は、電話番号を宛先に指定して文字メッセージを送受信できるサービスと先程話しましたが、データ専用SIMのSMS付きにすることでどんなメリットがあるのか見て行きましょう!
メリット①:LINEなどSMS認証で利用でき登録なども簡単!
今やスマホを使用している方で、多くの方が利用している「LINE」は、登録などをする時に本人確認ために「SMS認証」という方式を採用してます。
SMS認証とは、携帯の電話番号を使いユーザー個人を認証することで、不正利用やなりすまし防止のために有効です。Facebookやアメーバピグ、GREEやモバゲーなどもSMS認証が採用されています。その他にも、GmailやDropbox(ドロップボックス)なども、アカウントとパスワードだけのログインだけでなく、セキュリティを高める仕組みとしてSMS認証を導入してます。
このように認証だけに限らず、セキュリティの安全面においてもSMS認証は重要視されてますし、なによりも設定面の手軽さを考えてもSMS付きにするメリットがあります。
Facebook認証を利用した場合の注意点
「LINE」ではSMS認証を採用しているので、SMSなしの場合はSMS認証はできません。では、それ以外方法は何があるのかというと「Facebook認証」で利用することも可能となります。しかしSMSなしの場合は、電話番号を登録していないことによるデメリットがいくつかあります。
②LINE STOREが使えない
③友だちのID検索や追加ができない
など、一部のサービスや機能が使用できなくなってしまいます。
ただ、『①』についてはSMS付きのSIMに選択することで使えるようになり、『②』についてはLINEのアプリからアクセスすればスタンプなどダウンロードできます。ですが『③』については、SMS付きのSIMでSMS認証していても利用できません。それは、大手3キャリアの契約内容に基づいた年齢認証が行われているため、一部を除いてはMVNOの格安SIMでは年齢認証を行えないので、この機能が使用できないのです。
あくまでも、ID検索を使った方法で友達追加が使えないだけなので、「ふるふる」や「QRコード」「招待」などの別の方法で友達追加できますのでそれらを利用しましょう。
メリット②:アンテナピクト問題やセルスタンバイ問題の回避とバッテリー消費の抑制
データ専用SIMのSMSなしタイプの格安SIMを、スマホに装着して使っている場合、バッテリーの消費が速くなっている可能性があります。
SMSなしタイプの場合、スマホが音声通信できる状態にもかかわらず、電話番号を付帯していないことにより、電波強度を認識できず「アンテナピクト」が圏外表示になってしまいます。この事を「アンテナピクト問題」と呼んでいます。
また、安定的に電波をキャッチして受信感度も良好であれば、バッテリーの消費を抑えて持続するようになりますが、圏外のままだと受信感度が「0」の状態となり、スマホのシステムが電波を掴もうとずっと探し続けるため、バッテリーの消費が通常よりも増えます。この事を「セルスタンバイ問題」と呼んでいます。
セルスタンバイの消費を確認する
Androidの端末は、セルスタンバイによるバッテリー消費を確認することができます。お使いの端末により項目名が違いますが、設定の「電源管理」「バッテリー」などといった中に含まれており、選択すると確認できます。
上の図を見ての通り、セルスタンバイにより「20%」のバッテリー消費されていることがわかります。まさに、問題が発生している状態になります。
これらの問題を簡易的に対策する1つの方法
この問題が発生した時の簡易的な対策があります。それは、「機内モード」をオンにすることでセルスタンバイによるバッテリー消費を防ぐことができます。
「機内モード」とは、スマホなどの通信機能をオフにして、航空安全基準に従って使用できる機能です。
日本の航空法では、電源オフと同等に通信できないように設定することが義務付けられています。そのため、すべての無線通信をオフに切り替えできる「機内モード」が搭載されているのです。電源をオフにすると全く操作できないですが、この機能を利用すれば機内でも使用できます。
オフになる無線通信は下記の通りです。
・Wi-Fi
・Bluetooth
・位置情報サービス
・GPS
上記の無線通信がオフになるのですが、航空会社によってWi-FiとBluetoothの利用が許可されている場合があるため、「機内モード」をオンの状態でも、Wi-FiとBluetoothの機能をオンにして利用ができます。
これで、モバイルネットワーク通信がオフになるため、電波を掴もうとし続けなくなりバッテリーを消費しなくなるという仕組みです。ですがこの方法では、モバイルネットワーク通信は使えなくなるため、Wi-Fiなどを利用する方に向けた対策になります。
1番いい解決方法は?
「アンテナピクト問題」による「セルスタンバイ問題」は、すべての端末が発生するわけではないのですが、簡単に解決するなら、電話番号が付帯されているSMS付きを選択しておけば、後に端末を変更した時にも気を使う必要がないです。長期利用することを考えても、このようなトラブルを回避できるメリットは大きいのではないでしょうか。
メリット③:GPSの位置特定の遅延を回避
旅行の時などに、目的地の場所をGoogleマップなどの地図アプリで調べることが多いと思いますが、この時にスマホのGPS機能が役立っています。
また、スマホのGPS機能は、内部のGPSセンサーだけではなくあらゆる機能が複合的に使用できるようになっています。
その1つとして、携帯電話の基地局の情報をもとにした現在地の位置情報を推定する機能があります。
スマホを使っている際に、携帯電話の基地局と情報のやり取りをして、基地局固有の情報の送受信を行なわれています。これにより、固有の情報から現在のおよその場所を特定して、衛星による高精度な位置の検出が行われています。
これによって、現在地の推定をわずか数秒で行えるようにしていますが、SMSなしの格安SIMでは、基地局による現在地の推定ができません。そのため、 地図アプリなどで自分の位置の表示に数分かかってしまうことがあり、ストレスになったりします。
地図アプリだけでなく、人気のポケモンGOなどのゲームアプリでもGPS機能が利用されていたりと、SMS付きにすることで、以外と知らないところで役立っているGPS機能をより高精度で高速になり、利便性が高くなるのはメリットといえると思います。
格安SIMの音声通話SIMならSMSが使える
音声通話SIMは、090や080などで始まる電話番号が最初から付帯しているタイプなので、データ専用SIMのSMS付きと同じようにSMSの機能が使えるようになるため、格安SIMの乗り換えを音声通話SIMにするのであれば、これらのメリットを必然と得られてることになります。
データ専用SIMのSMS機能と3つのメリットまとめ
SMS機能と3つのメリットを説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
ここで、要点をまとめておさらいします。
データ専用SIMのSMS付きにすると、
・LINEをほぼフルで利用可能
・ずっと圏外になるのを回避し、ムダなバッテリー消費を抑えられる
・GPS機能が高精度で高速になり利便性が高くなる
となります。
冒頭でも話しましたが、SMS付きにすると120円~200円程度コストがかかり、少しでも安く格安SIMを利用したい方にとっては迷ってしまうかもしれません。ですが、問題によるストレスの回避や機能向上になることを考えれば、「SMS付き」をおすすめします。